すくすくと育つお子さまは、小学校に入学したと思ったらあっという間に大きく成長して3年生、6年生と育っていきますよね。
このページでは小学校に入学してから忘れずに接種したい予防接種ワクチンについて紹介します。
小学校に入学して接種したいワクチンは4種類あります。
- 【毎年冬】インフルエンザワクチン(任意接種)
- 【9歳〜12歳】日本脳炎ワクチン(定期接種)
- 【小学6年生(11歳〜12歳)】二種混合ワクチン→三種混合ワクチンへの変更も推奨
- 【中学1年(小学6年生〜】ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(定期接種)
インフルエンザワクチン
毎年寒くなると冬の風物詩のようにニュースになるインフルエンザ。実はインフルエンザワクチンも任意接種ワクチンの1つです。
翠こども・耳鼻咽喉科クリニックでもインフルエンザワクチン接種に取り組んでおり、多くの方が接種に来られています。
インフルエンザワクチンは年齢に応じて接種回数や用量が異なりますが、13歳以上の方は1度、12歳以下の小児の方は2度接種が必要です。
当院は成人の方も、2度接種が必要なお子さんも家庭のご負担を軽減するよう接種費用を思い切って下げて提供しています。
年々出荷費用が上がっておりますので毎年料金体系は検討して参りますが、参考値として2023年度費用を記載します。
- 【接種期間】例年10月初旬より12月末まで
- 1回接種の方(13歳以上の方・成人); 2,800円
- 2回接種の方(6ヶ月以上13歳未満の方)
- 6ヶ月以上3歳未満(2歳以下);
- 1回 2,500円
- 3歳以上13歳未満(12歳以下):
- 1回目 2,800円
- 2回目 2,500円*
- 6ヶ月以上3歳未満(2歳以下);
(*当院で1回目接種を受けた方の価格です。2回目の接種でも当院での接種がはじめての方は2,800円です)
毎年の接種費用や接種開始時期や、予約方法は「お知らせ」に掲載予定ですのでご確認ください。
【9歳〜12歳】日本脳炎ワクチン(定期接種)
多くの方が乳幼児期に3回の定期接種を受けた日本脳炎ですが、9歳から12歳の間に最後の接種が必要です。またこの4回目の接種も定期接種(無料)です。
推奨は9歳での接種で、これまでの定期接種と異なり接種券は母子手帳に綴じ込まれていません。院内に接種券を準備しておりますので手もとになくても大丈夫です。
お忘れないよう小学校3年生で誕生日を迎えたら接種を行いましょう。
日本脳炎がどのような病気か、そしてワクチン接種で予防できる割合や副反応についてはこちらにまとめていますのでご覧ください。
【小学6年生(11歳〜12歳)】二種混合ワクチン(三種混合ワクチン)
二種混合ワクチンはジフテリアと破傷風ワクチンです。
これまでジフテリアと破傷風に加え百日咳、ポリオワクチンを含んだ四種混合ワクチンを乳幼児期に定期接種として接種していると思います。
これらの定期接種で基礎免疫という体の免疫はついているものの、年齢が上がるにつれて免疫が下がることが知られており、追加接種が必要です。
定期接種(無料)としてはジフテリアと破傷風ワクチンの二種混合ワクチンが定められており、広島市の場合は小学6年生の6月ころにご家庭の接種券が送付されます。
ただ、二種混合ワクチンだと百日咳ワクチンが含まれていません。百日咳に対する抗体も乳幼児期の四種混合ワクチン接種後の数年で下がっていることが知られており、二種混合ワクチンと同じ時期(小学6年生、11歳から12歳)での追加接種を小児科学会でも推奨しています。
残念ながら二種混合ワクチンが定期接種で無料なのに対し百日咳ワクチンを含んだ三種混合ワクチンは任意接種(自費)にはなりますが、お子さまが長らく咳で悩むことがないように三種混合ワクチンへの切り替えもぜひご検討ください。
ジフテリアや破傷風、百日咳についての病気の解説、ワクチン接種の効果や副反応についてはこちらのページで解説しています。
【中学1年(小学6年生〜】ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン
ヒトパピローマウイルスワクチンは主に子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンです。
HPVワクチンは定期接種で3つのワクチンから選択できますが、翠こども・耳鼻咽喉科クリニックでは9価ワクチン、シルガード9を推奨しています。
シルガード9の定期接種対象者は小学校6年~高校1年相当の女性ですが初回接種時の年齢によって接種回数が異なります。
1回目は9歳から15歳未満(14歳以下)で1回目を始めることができれば2回接種でおえることができますが、15歳以上で1回目の接種をはじめた場合には3回接種が必要です。
シルガード9は9歳以上で接種可能ですが、定期接種としては小学校6年生以上が対象となります。また広島市では中学1年生を推奨しており、広島市の方針にならい翠こども・耳鼻咽喉科クリニックでは中学校1年生での接種をおすすめしています。
HPVワクチンについては、なぜシルガード9がおすすめな理由や接種スケジュール、回避できる病気やワクチンの効果、副反応などをこちらで詳しく解説しています。
またHPVワクチンは過去のワクチン忌避運動により一部の世代で接種できていない方が多くいます。その世代の方を対象に行政の補助でキャッチアップ接種が可能です。
平成9年度生まれ~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない方
※このほか、平成19(2007)年度生まれの女性も対象となります。
キャッチアップ接種は2025年3月末までとなっています。キャッチアップ接種の方は3回接種となりますので、2025年3月までに3回接種を終えるためには、1回目の接種を2024年の夏頃には接種開始する必要がありますのでご注意ください。
キャッチアップ接種ってなに?あるいはその該当者がより詳しく知りたい場合は厚生労働省のページが詳しくわかりやすいので参考にしてください。