- インフルエンザが心配だけど、鼻の奥をこする検査は子どもがとても嫌がる、、、
- 熱が出てすぐに病院に行ったのに検査が出来ず明日来るように言われた、、、
- 検査結果を待つ時間が面倒、、、
こんなお悩みをお持ちの方に朗報となるインフルエンザ検査nodocaを導入しましたのでご紹介します。
痛くない!インフルエンザ検査の4つ特徴
鼻の奥をこすらず、写真を撮るだけ
インフルエンザ検査と聞くと鼻の奥をこする検査のイメージが多くの方にとって強いと思いますが、このnodocaに必要なのはなんと、口を開けて写真を撮るだけです。
したがって、鼻の奥をこする検査が痛くて苦手な方や、検査をとても嫌がるお子さんを病院に連れて行く保護者の方には朗報です。
特に検査を受けて欲しい保護者側と受けたくないと必死に嫌がる子どもさんのバトルの解消につながるかもしれませんね。
ちなみに診断方法は、撮影した画像をAIにより判定するという近未来的な仕組みで、きちんと保険収載された適正な検査です。
従来の検査よりも早期発見に威力
従来の検査が発熱後12−48時間で有用だったのに対し、この新しい検査は発症数時間-24時間でむしろ有用とされています。
実際に熱発後2−3時間でインフルエンザの診断が出来たという報告もあります。
熱が出てすぐにインフルエンザが心配で行ったのに、明日来るように言われた、、、
といった経験をされた方も多いと思いますが、この検査のおかげで従来の検査よりも早期発見が可能になります。
従来の検査を否定するものではなく、補完的な位置付けですので発症後の時間や他の検査の必要性などを勘案して最良な検査を選んでいきます。
早期発見で治療につながる
またインフルエンザの早期発見は、治療にもつながります。
抗インフルエンザ薬はウイルスが増殖することを防ぐため、発症早期の方が効果が期待できるためです。実際抗インフルエンザ薬は発熱後48時間以内でないと効果が乏しいと知られており、早期発見が治療効果向上につながるのは非常に合理的な理屈です。
つまりのどの写真を撮るだけで痛くもないのに、治療効果の向上も期待できる一石二鳥な検査です。
わずか数秒でAIが画像判定
従来のインフルエンザ検査は検査結果が判明するまでに10分から15分程度必要でしたが、のどの写真を撮るnodocaだと、わずか数秒で判定できます。
結果が出るまでの漠然と不安な時間が短縮されるとご好評をいただいています。
主な注意点
非常にメリットも多いこの検査法ですが、いくつか注意点があります。
- 適応は6歳以上
- 5秒程度は口を開けられないと検査ができない
- A型とB型の判定は出来ない
- 1日1回まで(従来の検査法も含めたインフルエンザ検査の回数)
- 発熱後24時間以上経過した場合には従来の検査も検討
- 他の検査をする場合は個別で検査が必要
医療機器としての適応が6歳以上となっています。これは医療機器の認定を取る試験を6歳以上で行ったためと考えられます。例えば5歳児の検査結果が全く信用できないかと言えばそんなことはないと思いますが、5歳以下のお子さんについては適宜相談させていただきます。
またこの検査は口を開けてのどを写真撮影する検査法ですので、検査に必要な5−6秒の間は口を開けておく必要があります。それができない場合と予想される場合には安全面よりご希望された場合でも検査をお断りすることがありますのでご了承ください。
のどの写真で診断するnodocaの場合、A型/B型という判定が出来ないこともこの検査の特徴です。ただし、治療法としてA型/B型により方針が変わることはないためあまり気に留める必要はないかもしれません。
この新しい検査nodocaは保険適応ですが、従来の抗原検査を含め1日に1度しか出来ません。翌日以降は再度検査を受けることはできます。
nodocaはインフルエンザ単独の検査です。コロナウイルス検査を希望する場合には、従来の鼻をこする抗原検査で両者を同時にするか、コロナウイルスのみ鼻からの抗原検査を受けていただきます。アデノウイルスや溶連菌なども同様に別途検査を行う必要があります。
nodocaを受ける条件・適応
当院のnodocaを受ける条件や適応は以下の通りです。
- 6歳以上、かつ口を5-6秒開けていられる
- 発熱後24時間以内
- 以下について理解している
- A型/B型の判定はできない
- 他の検査と同時検査はできない(他の検査を別個にすることは可能)
よくある質問・疑問
痛くないインフルエンザ検査nodocaについてのよくある質問・疑問を集めました。クリックすると回答を見ることができます。
インフルエンザに特徴的なのどのリンパ濾胞に注目し、その有無をAIで判定して診断しています。
ただ、厳密に言えば画像のみで判断しているわけではなく、所見や発熱の有無など身体の情報も勘案して総合的に判定されています。
従来の抗原検査は、鼻などから採取した粘液にインフルエンザウイルスが存在するかを調べて判定していました。そのためウイルス量が十分増える、発熱後12時間以上が検査に最適とされています。
一方でnodocaはインフルエンザ感染により出現するのどの特徴的な所見を基に判断しますが、その特徴が感染早期から24時間以内に最も強く出ると言われているからです。
口を開けてのどの奥を写真で撮影するだけですのでほとんど痛みはありません。ただ、口を開けるだけでえずくような嘔吐反射が強い方には少し負担に感じる場合もあります。
口を開けて写真だけで診断できると言われても不安に思う気持ちはよくわかります。
しかし、nodocaはきちんと厚生労働省により医療機器として認定されていますので安心してください。
結果の信憑性についても、発熱早期(24時間以内)はnodocaの方が従来の検査法よりも優れているという結果が出ており、十分信頼できますので大丈夫です。
保険適応が6歳以上とされており、当院でも同様の対応としています。
5歳以下のお子さまの場合は、口を開けられるかなどを勘案して個別で判断しますので診察時にご相談ください。
まず6歳以上で口を数秒間じっと開けていられることが条件ですので、そもそも暴れてしまう、口を固く閉じてしまう、などがあれば残念ながら検査は難しいでしょう。
あるいはいくら鼻をこする検査が嫌だとしても、発熱後48時間を経過すると精度が落ちるため基本的には適応外としています。
発熱後2−3時間程度でも診断できたという報告もありますが、基本的には発熱後6時間以上24時間以内の方を主に検査の対象としています。
6時間以内の場合には診察時にご相談ください。
発熱後24時間以上経過すると、のどの特徴が消退しやすく、従来の検査の方が診断率が上がるとされています。基本的には24時間以上経過した場合には従来法をおすすめしますが、どうしても従来法が受けられない/苦手の方はnodocaで検査を行うこともできます。
nodocaはインフルエンザ単独の検査のため、新型コロナ感染症と同時に検査をすることはできません。
従来法だと両者を同時に検査できるのでそちらをお勧めします。
あるいはまずnodocaでインフルエンザの診断を行い、結果が陰性だった場合には追加で新型コロナ感染症の検査を行うことはできます。
従来のインフルエンザ検査もnodocaも3割負担の方の場合は約3,000円でほとんど金額差はありません。
乳児医療の対象で、負担増もありませんのでご安心ください。