B型肝炎ワクチン

このページはB型肝炎ワクチンの解説ページです。

B型肝炎ワクチンは定期接種の1つです。定期接種とは公費負担で自己負担なく接種できるワクチンです。

おすすめの接種スケジュール

B型肝炎ワクチンの接種スケジュールは2種類あります。

妊娠中にお母さんがB型肝炎キャリアであることがわかった場合は、赤ちゃんも垂直感染のリスクがあり母子感染予防として健康保険で接種できます(母子感染予防)。手続きなどは出産予定の医療機関に相談しましょう。

このページでは一般的な、お母さんがB型肝炎のキャリアではない場合(=定期接種)のスケジュールを示します。

B型肝炎ワクチンは1回の接種では十分な免疫を作ることができないため生後2ヶ月から3回接種することが必要です。

生後2か月が来たらロタウイルスワクチン、肺炎球菌ワクチン、五種混合ワクチンと同時接種を受けましょう。

B型肝炎ワクチンの接種スケジュール

【接種回数4回】

  • 1回目
    • 生後2ヶ月(他のワクチンと4種類同時接種)
  • 2回目
    • 生後3ヶ月(1回目から4週間隔)で2回目
  • 3回目
    • 生後7ヶ月頃(1回目から139日以上あけて)で3回目

定期接種は生後12ヶ月までの期間です。

1歳以降でも任意接種(自費)として接種可能です。B型肝炎ワクチンは2016年10月から定期接種となったため、それ以前に生まれたご兄弟の方は接種していない方も多いと思います。とても大切なワクチンですのでお子さまを守るためにも接種しましょう。

翠こども・耳鼻咽喉科クリニックでは任意接種もできますのでお気軽にご相談ください。

接種で回避できる病気

B型肝炎

B型肝炎ワクチンはその名の通りB型肝炎を予防するワクチンです。

B型肝炎の感染は急性肝炎と慢性肝炎(キャリア、持続感染)という2パターンあります。

急性肝炎は、疲れやすい、発熱、黄疸(おうだん、顔や目が黄色くなる)などの症状で、感染した方の20-30%で起こります。進行すると劇症肝炎と呼ばれ、生命に危険を及ぼします。

慢性肝炎は、長期間の経過で10−15%で肝硬変や肝臓がんを引き起こすことが知られています。

乳幼児での感染は症状がない状態で経過しますが持続感染になりやすい特徴を持っています。

あまり馴染みがなかったり、血液製剤や医療行為による感染、母子感染が話題になっていた時期もあり、自分には関係ないと思われる方も多いでしょうが、近年乳幼児において感染経路が不明のB型肝炎も増えてきているとされています。

しかし、そんなB型肝炎に対し、B型肝炎ワクチンは3回接種することでほぼ100%近く予防が可能で、なおかつ20年以上その効果が続くとされています。

お子さんを守るためにもできるだけ生後2ヶ月から接種を開始しましょう。

B型肝炎ワクチンの安全性と副反応

B型肝炎ワクチンは世界ですでに多くの国や地域で定期接種とされている非常に安全性の高いワクチンです。またWHO(世界保健機関)が最重要ワクチンの一つとして、すべての国で定期接種にすべきだと勧告しています。

主な副反応として

肺炎球菌ワクチン副反応

【全身症状】5%以下(100人中5人以下)

  • 食欲低下、発熱、下痢など

    【局所症状】5%以下(100人中5人以下)

    • 接種部位の腫れ・しこり、発赤

      いずれも5%と稀ですが、接種後に気になる症状があればご連絡ください。

      さらに詳しく知りたい方

      日本小児科学会こちらのページも大変わかりやすいので参考にしてみてください。

      さらに詳しく知りたい方は厚生省の解説ページも御覧ください。